グレーはオールマイティに見えて、実はかなり難しい色じゃないでしょうか。微妙な濃淡や生地の素材によって、肌への映り具合に差が出るからです。
オールドイングランドで7年前に買ったグレーの夏物ジャケット。写真では分かりづらいですが、細い白とブルーのストライプが互い違いに入っているおしゃれな生地です。ニュージーランド産のメリノウール100%、夏でも涼しくて艶やか。それなのに、捨てるかどうかを悩むところまで来てしまいました。
ちょっと離れて見れば、リクルートスーツに等しい灰色。就活女子のオフィスカジュアルとしてなら好感度がアップするのに、私の年代が着ればオバサン度がアップする地味なジャケットなのです。ハンディをくつがえすには奇想天外な着こなししかありません。
ジーンズに合わせて着崩すには色が不向きかなあ。いやそれ以前に、上半身を華やかに見せる必要がありますね。こういうときこそ外しのテクニックで、わざと柄物のスカーフを持ってきます。
ストライプの上にヒョウ柄は常識外かもしれませんが、色目を合わせていれば違和感はないのです。柄 × 柄は男性がワイシャツとネクタイでよく使うコーディネート。小粋さへの挑戦です。
このジャケットはスカートとセットになった堅苦しい通勤服ですが、今回はドレッシー路線を目指します。ベアトップの黒いジャージーワンピースを中に着て、マニッシュなジャケットとの対比を目立たせてみました。ウエスト位置に細いベルトをして、女らしいくびれを強調します。
髪の色を含め、すっきりとスリムにコーディネートするコツは、色を3色までに抑えること。そのルールさえ守って入れば、異なった柄が増えるのはノープロブレムです。寂しすぎると思うなら、真っ赤なバッグを持って若々しさをプラスしましょう。