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歳を隠すのをやめました

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都会暮らしから抜け出す断捨離


昨日は公用で朝から恵比寿へ。ガーデンプレイスには週1回通っているのですが、そのたびに目に入るのが10年前まで住んでいたマンションです。左に写っている三越と直結して、ロビーのフロントには美しいコンシェルジェが3人、テレビでよく見る芸能人も暮らしていました。

 

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私の部屋からの景色は正面にウェスティンホテル東京、右に三つ星レストランのジョエル・ロブション、夜にはレインボーブリッジの点滅するライトも見えました。こんなところにいると毎晩のように飲み歩き、買い物は隣りのデパート、入浴は地下のフィットネスクラブという生活になり、全身をブランド品で固めたセレブ気取りが生まれます。いけすかない女でした。

 

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 心が殺風景だった都会暮らしから移動した場所は、鎌倉と逗子との中間。父が介護施設に入ったため実家を売却し、空き家だった祖父母の家も処分して、全ての家の荷物を集約するために買ったマンションです。処分できないものを入れるため、ある程度の広さが必要でした。

 

 

 

 

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 窓から見える景色はガーデンプレイスとは大違いです。正面には逗子の住宅地と山々、右側には相模湾。四季を彩る木々たちと、時間によって刻々と変わる空模様を眺めながら、自然とともに寝起きします。

 

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逗子に住み始めてからは「高級」が付く施設に縁がなくなり、話し相手が欲しいときには、Tシャツにサンダルで立ち飲み屋に行くカジュアルな生活です。飾らなくて済むことほど楽なことはありません。

フィットネスクラブは退会して、近所の海山をウォーキング。車は売り払って、買い物は週一回おうちCOOPからの配達とAmazonのクリック。一人暮らしで声を出すことを忘れてしまわないよう、いたずら好きの相棒が「コラッ!」「与六!」の発声練習をさせてくれます。

 

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ここに住んで10年が過ぎて思うのは、もっと田舎に引っ越してもいいなあってこと。処分できなかった実家の荷物は法律的な問題が無くなったので、猫と一緒に暮らせるなら離島の古民家だって構わないのです。私の仕事はインターネット環境があれば何処でも出来るのがメリット。一日にバスが数本しかない過疎地でも業務に差し支えません。

 

都心からローカルタウンへ、そしてド田舎暮らしへの夢を抱いている方も沢山いらっしゃるでしょう。都会脱出作戦が成功するか否かは、孤独と上手に付き合えるか次第だと思います。疑似的であるにせよ、頼りにしていた人間関係を断捨離するのは、刑務所よりつらい環境かもしれませんからね。

 

子どものときから今までに引っ越した回数は15回。もう1回増えるかは神のみぞ知るですが、何軒もの家を片付けてきた経験からすると、しがらみと引っ越しの段ボール箱は少ないほど楽です。人間は起きて半畳、寝て一畳。良い意味での終活に繋がる断捨離をライフワークとして習慣づけたいと思っています。