シャツの着方について、私は長いあいだド素人でした。首が太くて短いせいか、スタンダードな白いシャツが似合わないのです。しかし禁酒して痩せたことで、「がっちり」のコンプレックスから脱却。3年前に買ったまま、一度も外にお披露目していないシャツが、この春からは最もよく着る服となりました。
Theoryのショップ店員おすすめのオーバーシャツ。素材、カッティング、透け具合、ボタン、襟の大きさ、胸ポケットの位置など全て合格点です。後はセンス良く着こなすだけ。手持ちの服とアクセサリーで考えた、5種類のコーディネートをお見せしましょう。
シルクの白いキャミソールの上にさらりと羽織って、袖はラフにまくります。シフォンのストールをゆるく巻き、ボトムはバギータイプのジーンズ(DIESELのセンターライン入り)。ヘレンカミンスキーのラフィア・ハットから、揺れるリングピアスが見えると素敵かな。
黒の綿キャミソールの上に羽織り、ネックには赤い太ビーズのネックレスをします。ボトムはOLD ENGLANDのベージュのチノパンで、裾はロールアップ。素足にデッキシューズが似合います。肩にはストライプの麻カーディガンをかけて、マリンテイストを足します。
イラストが印象的なSEE BY CHLOEの半袖Tシャツに、BANANA REPUBLICの朱色のパンツ。大きな柄が入っているTシャツの場合、上にシャツを羽織ると秋葉原のオタクになるので、腰にゆるく巻き付けます。カーディガンやパーカーを巻き付けるよりも、シャツのほうが今年っぽさが出ます。
オフィス仕様。Dolce & Gabbanaのカーキのタイトスカートで、シャツはインにしてみました。中にはピンクのレースのキャミソール(通販で買ったもの)で甘さをプラス。きちんと感を出すために、袖はまくりません。アニマル柄のベルトとバッグで、アフター5のデートもOKです。靴はカーフの黒いパンプスで。
ジャケットのインに着るときは、一番上のボタンまで留めると清潔感が出ます。TOMMY HILFIGERの短めストライプのジャケットは袖をたくし上げて、シャツのカフスを見せましょう。パンツは細身の黒できりっと。間違ってもシャツを中に入れないようにします。オレンジのトートバッグを持つとたぶん可愛い。
コーディネートはまだ何通りもありますし、1枚のシャツでこれだけ着回しができるなら、ミニマルライフの理に適っていると思います。でも無印良品やユニクロのシャツは長持ちしません。回数を着るものほど妥協せずに、10年経っても現役な服を真剣勝負で選びます。