ボーイッシュという響きはみずみずしく、永遠の憧れです。でもボーイとは少年であり、女性がボーイッシュなコーディネートをして格好よく決まるのは、せいぜい20代までかもしれません。歳を取ってからボーイッシュを気取ると、粋がっているオバサンになりがちなのです。
ボーイッシュ&ミリタリーなカーキ色を着こなすにはどうしたらいいか。ずっと法則を探してきましたが、「これはダメ!」と言えるものだけ分かっています。
去年の8月に書いた記事で、カーキのチノパンを履いたNGなコーデを載せました。オジサンの夏スタイルです。
白のトップス(特にシャツ)と、カーキ色のパンツの組み合わせは、よほどスタイルが良くなきゃ難しい。さもなきゃヒールの高いシューズで足を長く見せるかです。
なぜなら戦時中のファッションをテレビ等で見た固定観念からでしょうか、白のシャツとカーキは、オジサンスタイルの典型に見えるからです。
白をやめて、トップスを黒に変えてみましょう。GAPのマッスルタンクトップです。先ほどのコーデと段違いだと思いませんか?
もっさり感を無くすため、タンクトップの裾はパンツイン。シューズはヒールの高いサンダルにしました。カーキ色以外は黒でまとめて、アクセサリーやベルトの金具はシルバーです。大人の女性らしく、都会っぽいコンセプト。
これからの季節を考えて、黒のカーディガンを着てみます。クルーネックやVネックカーディガンだと垢抜けないので、ボタンなしの羽織りタイプです。
労働着みたいなカーキパンツを、粋がったオバサンに見せない工夫。カジュアルを脱して、今度はフリルのついたブラウスをコーデしてみます。
パオラフラーニの綿ブラウス、それもかなりシェイプされたフォルムのを着ました。上半身をタイトにします。
アクセサリーはパールに替えて、エレガントに。シューズもブルーノマリの華奢なミュールにしました。
歳を取っても着てみたいカーキ色のパンツは、若い子たちのコーデとは一線を画して。身体のラインをきれいに見せてくれる黒のトップスを持ってくると、新しい世界が生まれます。