先日、パシフィコ横浜の企業展示会に行ったときのこと。見るからに高級なバッグが置いてあるスペースがありました。なぜここにエルメスがあるの?と近寄って行ったら、革や金具はよく似ているのに、エルメスでは作っていないデザインなんです。
それは約50年間にわたって高級バッグのOEM生産をしてきた、NAGATANI(ナガタニ) というレザーブランドの商品。皇室別注品を賜っているほかにも、北米やアジア圏、ヨーロッパ、中東のセレブたちに愛用されているんだそうです。
私が引き寄せられたのは、自分の好きな色を選んでオーダーする「OAFシリーズ」という最高級レザーのハンドバッグです。下の「OAF-02」のタイプで156,600円(税込)。W 31cm × H 22.5cm × D 16cmの大きさです。
ヨーロッパの高級ブランドだったら、間違いなく3倍の値段はするでしょうね。一人の職人が最初から最後まで担当して、完成までに2か月間かかるという、世界に一つしかないオーダーメイドのバッグ。デティールまでおしゃれです。
革の色は10色、金具は3色。どこにも売っていないオレンジとピンクが可愛いです!買うんだったら絶対にどちらかにしますね。
使用している革は、ドイツのタンナー(なめし革業者)のWEINHEIMER(ヴェインハイマー社)が作り上げるシュリンクレザー・ESPOIRというブランド革。牛の生育環境からこだわりを持ち、アルプスの麓で大切に生育したものの中から、欧州でカーフスキンと呼ばれる仔牛を使用しているんだそうです。
厚みのある革を、熟練の職人が手挿しで一針一針縫いあげるステッチ。白い革ひもは極限まで伸ばして、芯を包んで紐状にするという高度な技術で作られたものです。
シルバーとゴールド、ガンメタの3色がある金具は、日本の金型職人に別注したオリジナル。エルメスのバーキンのいいとこ取りをしたような精巧さです。
蓋を開けてみたら大容量。内側には布を張ってあるので、汚れたら何度でも張り替えてもらうことができます。
小ぶりのショルダーバッグは「OAF-SH10」104,850円(税込)。サイズはW 20.5cm × H 30.5cm × D 9cm。
ブルーのへしゃげたタイプのデザインがステキです。
エルメスのボリードに似たバッグもあって、これは「EMMA OAK」68,000円。色は4色でオーダーメイドではないので、すぐに届く商品だそうです。でも革は同じくシュリンクレザー・ESPOIR。
そしてオレンジがとても気に入って、何度も手に取ってしまったのが、シュリンクレザーのラウンドファスナー財布「SAHO」。
ファスナー付きコイン入れが真ん中にあって、外側のお札入れ、カード入れなど、こんなに沢山入るお財布は見たことがありません。内側はフランス製のヌメ革を使っているそうです。
NAGATANIの人気商品で、お値段は32,400円(税込)。下の写真にはないワイン色の限定色もあるんですが、残り僅からしいです。
9月1日からは新色のテラコッタが発売になります。
バッグもお財布も、壊れたら日本の熟練職人が直してくれるのが、さすがモノづくり大国ニッポン。一生ものを買うわけですから、色は吟味して選びたいですよね。
それがNAGATANI(ナガタニ)の公式サイトに会員登録すると、希望者にはシュリンクレザー・ESPOIR10色の色見本を送ってくれるんだとか。
会場まで出向いた特権として、私はちゃっかり見本を頂いてきました。一枚一枚がテディベアの形をしていて可愛いです。
この色見本を家に持ち帰ってやりたかったのは、エルメスとの比較です。さっそくクローゼットからバッグを2つ、取り出してきました。
まずはバーキンのブルージーンと比べてみます。
色見本のCIANを近づけてみましょう。あら~、革のシボシボまでそっくりです!
エルメスのベラルンゴも比べてみます。
CAMEL/CELLというカラーと、ほとんど同じでした。
記念にベージュのパスケースまで貰ってきて、匂いフェチの私は革をクンクンして満足しております。
商品の種類は限られているのかと思ったら、公式アウトレットサイトもあって、定価85,000円の「リザード革ラウンドハンドバッグ」が80%OFFの17,000円で売っていました。とかげ革の細かいパーツを職人が時間をかけてつなぎ合わせたという芸術品です。
NAGATANI(ナガタニ)は東京と大阪に会社がありますが、店舗は出していないので、購入は公式サイトからのみです。
シュリンクレザーの革見本は、気軽に申し込んだら送ってくれるそうですから、手触りと実際の色を確認して注文するのが確かでしょう。
お仕事に使える機能的なトートバッグも3万円台で買えます。ころんとしたピコタンに似た巾着タイプも、シュリンクレザーで3万円台ですから、サイトをのぞいて探検してみて下さいね。