中学生の夏、母のサマーニットを借りて銀座の歩行者天国に行ったことがありました。精いっぱい大人のおしゃれをしたつもりなのに、数寄屋橋交差点で後ろから聞こえてきたのは「この暑いのにセーター着てるよ」。交番に立つお巡りさんが同僚に呟いた声でした。
それ以来、サマーニットがトラウマとなった私。着てもせいぜいゴールデンウィークまでと決め、その出番の少なさに、なんてコストパフォーマンスの高い服なんだと思っていました。クリーニング代も高くつきましたしね。
しかし繊維は格段に進化して、家で洗えるニットが増えました。手洗いと書いてあっても、ネットに入れれば洗濯機に放り込んで大丈夫なものが多いのです。
そんなわけで見直したサマーニット。通気性、吸水性に優れて、盛夏でも思いのほかサラリと着ることができます。
さらに、カーディガンとセットになったアンサンブルは「きちんと感」があって、オフィスやレストランでのディナーに役立ちます。冷房対策にストールを持ち歩くことが多いのですが、お揃いのカーディガンなら肩に羽織ったり腰に巻いたりが楽しめます。
ずいぶん昔に買ったアニヤ・ハインドマーチのトートバッグを色のアクセントに。流行もワンサイクル以上廻ると持っている人がいなくなり、逆に新鮮になるものですね。