服を持ってお店の試着室に入り、カーテンを閉めたときの空間は一種独特です。鏡と自分と、これから試す服しか存在しない部屋で何に出会うか? 試着室は、自分の心身とファッションが向き合うアートのような世界なのだと思います。
今年で5周年を迎えるSOÉJU(ソージュ)のアートイベント「The Fitting Room」(2023年10月29日まで開催)に行ってきました。会場は銀座一丁目にあるポーラミュージアムアネックス。ブランドのフィロソフィーである "I like the way I am."(ありのままで自分らしく)をテーマにした展示がなされたアートスペースです。
ソージュの新作がいっぱい並んでいると思ったら、予想を見事に覆してくれました。クローゼットを模したエントランスに並んでいるのは白い布に覆われた服たち。中身は見えません。
Room1に入ると、自分が逆さまに映る大きな鏡。私ってこんなだったっけ?と思いながら、自己表現のイリュージョンに惑わされます。
Room2は「のれん」。くぐってもくぐっても色柄が違うカーテンが続いています。リアルな手が現れてギョッとしたら、カーテンにプリントされた写真でした。
Room3は自分だけが存在する試着室。鏡があるわけじゃなく、私は何を着るの?似合うの?と、見えない服と向き合う部屋です。もしここにお店のスタッフが「いかがでしょうか」と入ってきたら、その人の感想しかヒントがない空間。「お似合いですよ」と言われても、違うと思えば "I like the way I am."と答えられるでしょうか。
Room3からカーテンをくぐった奥には、映像が流れている大きな部屋。とても静かです。「あらゆる体型や年齢、人種の思想、多様なアイデンティティを肯定していきます」というソージュのコンセプトが映っているのでしょう。
インスタレーションを楽しんで、外に出たら夕暮れの中央通り。ほんと、久々です。
せっかく銀座に出てきたのだから、おしゃれな店でディナーを食べて帰ろうと思い、ファションには気を使いました。もちろん全部ソージュでまとめたコーデです。
昼間の東京は真夏日の気温だったので、フレンチスリーブのブラウス。この「サテンショートスリーブボウタイブラウス」は在庫が無くなってリストから消えているのですが、「ライトクロスVネックブラウス 」や「2WAYノースリーブブラウス 」でも、近いコーデができると思います。
サイドタックワイドパンツ 14,300円(税込)BLACK
気温が下がって羽織ったのは、「ストレッチファインノーカラージャケット」のネイビー。オールブラックのコーデにするとお葬式っぽくなるので、わざとネイビーのジャケットを着ています。スタイリッシュな街・銀座だから、胸を張って歩ける配色です。
ストレッチファインノーカラージャケット 25,300円(税込)NAVY
ギリギリまで悩んだのは、ジャケットじゃなくてカーディガンにすべきかでした。でもフレンチレストラン向きじゃないと思い、また今度のお出かけに使うつもりでいます。何だかんだ行っても、おしゃれは楽しい! クローゼットが SOÉJU(ソージュ)で埋め尽くされていくのにワクワクしていますよ。
Vネックニットカーディガン 13,200円(税込)NAVY