ミセス向けファッションのチラシで、あるコーディネートが目に留まりました。スリムなストレッチパンツの上に、ロングブラウスの前を開けて着ているのですが、なんだか品がありません。やさぐれた演歌歌手か、カラオケスナックのママみたいです。
ブラウスやシャツの前を開けて着るには、年齢制限があるかも。若くてスリムな人なら「ラフ」なのに、贅肉のついたオバサンだと「だらしない」の部類に入ります。長年に及ぶ重力の法則で、皮膚は下へ弛んでいくのですから、ルーズな着こなしは「老い」の相乗効果になりがちです。
楽チンなゴムウエストのパンツにも注意。カットソーの裾を出してウエストをごまかし、ロングブラウスで太腿までカバーするコーディネートは、寸胴隠しの定番です。でも定番でありすぎるため、みんなからお腹の肉を透視されてしまうのです。
ここで実験をしてみましょう。980円のゴムウエストのパンツに、ロングブラウスをボタンを留めずに着てみます。
では同じストライプ柄で、ミディアム丈のブラウスを着てみます。腰の位置が上がり、足が長く見えませんか? スポーティーな若々しさも増します。
さらにお腹隠しのためにブラウスのボタンを留めて、上からベルトをしてみます。普通のベルトだとずん胴を強調する恐れがありますので、前下がりでV字型になるベルトを着用。バックルをちょっと脇にずらせば、ウエストひねりの視覚効果が生まれ、くびれて見えますよね。
ちなみにロングブラウスの前を閉じてベルトをするのはおススメしません。足が短く見える上に、むかし流行った着こなしなので、歳が行ってるなと思われるからです(笑)。外出先で「これ、着なきゃよかった」と後悔しないよう、家でのファッションチェックは自分に厳しくありたいものです。