どれだけおしゃれのレッスンを積んだ人でも、完璧にならないのはシャツの着こなしだと思います。というか、完璧を目指してはいけないのがシャツですね。
例えば、シャツの首元まできっちりとボタンを留め、カフスボタンも留めた状態を100%とするなら、私は60~70%で行く「ゆるさ」を演出します。
ゆるさ = 抜け感&透け感です。きちんと手入れした肌が見えるのが「抜け感」で、うっすらと透けて見えるのが「透け感」。どれくらい加減して取り入れるかによって、セクシーか下品かの境目が決まります。
大人の女にしかできない円熟テクニックをコーデしましょう。必要アイテムはGUがランジェリーとして売っている「サイドシームレスキャミソール」。
極薄の生地が演出するのは肌の透け感です。
ボトムスはユニクロの「ハイライズワイドジーンズ」を使い、ゆるさのコーデをしてみました。洗いざらしのリネンシャツは胸元をいっぱいに開けて、鎖骨を見せるのは「抜け感」。袖口は1.5折りにして、手首を見せるのも「抜け感」です。
ちょっと危うい(?)オフホワイトのキャミソールが黒い生地から透けて見えて、腰のあたりにもチラリと見えるのは「透け感」に入りますね。
ボーイッシュな素材&デザインだからといって、スニーカーを履いて似合うのは20代がせいぜい。「きちんと感」をプラスするために、靴はシャルル・ジョルダンのスエードサンダルを履きました。
次のコーデはオフホワイトの綿シャツと合わせてみましょう。
ハイドロゲンのウェスタンっぽい白シャツは、胸元のボタンをブラが見えるギリギリまで開けて、デコルテをアピールします。
固い素材の服ほど、胸元を大きく開くといった「抜け感」は、おしゃれにこなれたイメージと繋がります。
もちろん袖口は1.5折りにして、手首に抜け感。ニャンコが邪魔して隠れてしまいましたが、足元はスニーカーじゃなく、パンプスで「きちんと感」を出します。
20代までの若い女性なら、トレンドの「抜け感」&「透け感」が似合うでしょう。
でも40代をすぎたらもう一つ、「きちんと感」をプラスすることで、若さに媚びているイメージを払拭できます。
何でも似合う域を脱して歳を取るほど、おしゃれのハードルは高くなるもの。ピリッと締めてくれる「きちんと感」を忘れずにいれば、高見せコーデは成功すると思います。