今年はゆるぶか、ゆるふわが流行していますね。でもニットやスウェットのビッグサイズは、頑張っても20代止まりだと思います。柔らかい生地で身体が泳ぐラインは、若いときなら華奢に見えてカワイイのに、歳を取って下垂していく身体で着るとだらしなく見えるからです。
ただし例外があります。アラフィフを越えてもコートなら、ゆるぶか&ゆるふわは許されるんです。むしろ体形を気にせず、肥っても痩せても着られるアイテムとして、一生使えるのではないでしょうか。
私のゆるぶかコートは2点。購入してから20年は経っているのに、劣化せずに役立っているエルメスとミッソーニです。
圧縮ウールのコートは裏地がなくても暖かいのがメリット。ベージュはあまり得意な色じゃないのですが、こうして派手めのストールとコーデすれば雰囲気が一変します。充分に元手をとったエルメスはクローゼットの資産となり、新しく加わったプチプラ服を高見せしてくれる年長服になりました。
そして手持ちのコートで最もゆるぶかは、ミッソーニの極厚ウールです。エルメスのコートと同様にボタンがなくて、襟を折り返して着るタイプ。袖も長いので適当な場所で折り返します。
私は大掛かりな断捨離を2回していますが、何回もゴミ袋に入れつつ、やっぱり取っておこうとレスキューしたのがこのコート。そのときは年数が経っているだけで古臭くて恥ずかしいと、見栄を張っていたのです。
でも今になって写真に撮ってみると理想のゆるぶか。カジュアルにもドレッシーにもコーデできて、下に着る服を選びません。プラス10kg太ったとしても余裕で着られると思います(しかも着痩せして見える)。
同じように体形に関係なく着られるのは毛皮のコートですが、時代にそぐわないので、今ならフェイクファーでしょう。
ディーホリック(DHOLIC)のフェイクファーオープンロングコート」23,641円(税込)はプチプラにしては高めな価格ですが、このボリュームはかなりゴージャスです。私もフェイクファーのロングコートを持っていたのに、偽物は恥ずかしいと思って捨ててしまったことを、地団太を踏むほど後悔しました。
そして今年のトレンドになっている襟なしタイプも発見。ユナイテッドアローズ(United Arrows)の「CF ボア 2WAY コート LONG」23,760円(税込)は、ボアとフェイクムートンがリバーシブルになって、カラーはナチュラルとモカがあります。
重たいムートンのコートは若かりし頃に大流行しましたが、今は本物かと思うようなフェイクで、しかも軽い素材ができたんですね。アパレルの素材に起きている「革命」をひしひしと感じる今日この頃です。