断捨離の末に、たったひとつだけ取っておくものを選ぶとしたら、私は迷わず「与六」と答えます。7年前に静岡のブリーダーさんから買ったオスの足長マンチカンで、はるばる逗子まで車で連れてきて貰いました。
与六とは直江兼続の幼名。NHK大河ドラマ「天地人」の子役、加藤清四郎くんの名セリフだった「わしはこんなところに来とうなかった」がぴったりとハマったからです。頑としてキャビネットの下に隠れて出て来なかった与六ですが、ぬくもりが欲しかったのか、その晩にはベッドで隣に寝ていました。
初体面のときはこんなに小さかったのに・・・
今ではツチノコか関取の風格。足長のはずが、太り過ぎて短足になりました。
セサミストリートのクッキーモンスターのように食いしん坊で・・・
食べることだけを考えています。あとは寝ることと、やっぱり食べること。
目新しいものには手を出さずにいられず・・・
破壊するまであきらめません。
決して言うことを聞かず、上から目線な猫ですが・・・
子猫だったときと変わらないのは、夜は一緒に眠ることです。隣りの枕に頭を乗せて、ブーブーと鼻を鳴らして大いびき。それでも私が風邪をひいて熱を出しているときは、おでこに肉球をピタッと当てて冷やしてくれたりもします。
こんなダーリンがいるので旅行には行けず(車が嫌いなので、ペットホテルに連れていけない)、家に連れ込む彼氏もできず(いじめられた振りをして可哀想な猫を演じる)、魚屋で天然マグロを買い(養殖もの、冷凍ものは食べない)、飼い主のヒエラルキーはすっかり下になりました。
今日もあいかわらずキッチンで、「ごはん、まだ?」
はいはい、クッキーモンスター与六くん。ママは魚屋さんまで行ってきます。