私はミニマルライフを心がけていながら、祖母から受け継いだ「もったいない」の精神は捨てられません。若いころに大枚叩いて買った服は、素材が良く、流行を超えて着られそうだと思ったら何十年でも取っておきます。
その一例がこのセットアップニット。80年代にボディコンシャスの一代ブームを巻き起こしたアズディン・アライア(Azzedine Alaia)の製品です。アライアの服はディスコのお立ち台で魅せるボティコンとは違って、たっぷりしていてもスタイルが良く見える究極のシルエット。第二の肌と言われて、ファッション界ではエディターやモデルたちに芸術品のような扱いでした。
30年前のアライアが今でも着られる喜び。なぜならこの秋は「ゆるずるシルエット」の服が流行っているからです。スカートとセットで着ても流行遅れには見えないと思いますが、ゆるずるトップスを若々しく着るコーデを考えてみました。
まずはダメージジーンズの上にダボッと着るコーディネート。顔が明るくなるよう、白いTシャツをインに着ています。丸首だと胸元が詰まり過ぎるので、セーターと同じVネックにするのがテクニック。
もっと今っぽくするために、ウエストを差し色でマーク。今年の流行色であるテラコッタのカーディガンを腰に巻きます。ベージュのフェルトハットをかぶれば、おしゃれ度がアップします。
箪笥の奥にしまっていた昔の服であっても、素材とデザインによっては、古くさく見えない着こなしがあるはず。組み合わせる流行の服はプチプラで購入して、賢いおしゃれをしようと心がけています。