流行に合わせて買ったのに、使わずに放置していたもの。黒いレギンスとトレンカです。レギンス(スパッツ)はフィットネスクラブで着るスポーツウェアだと思っていたので、ワンピやスカートの下に履くには戸惑いがあったのです。
足が細く見えるとか、冷え性対策になるとか、いろんな説がありましたが、ゆったりしたチュニックの下に真っ黒なレギンスのコーディネートが一世風靡した時期は、妊婦が増えたかと思いました。
あれはパンパンの太ももとポッコリお腹をカムフラージュするための秘策だったと聞いてびっくり。今ではそのスタイルに固持しているのはオバサンだけとなって、流行が去ったのが分かります。
いったい誰が仕掛けるのか、女性は色気のないものに一斉に飛びつくときがありませんか。今年流行しているガウチョパンツがその例でしょう。あれは足の長い外人モデルが履くからカッコよく見えるのであって、ひらたい顔族の胴長短足が履けば、演歌歌手の「はかま」、もしくは学生服の「ドカン」です。
黒いレギンスと同様、太い足を隠せるのがガウチョパンツ流行のきっかけかな。でもね、気になる部分をいくら隠したって、二重あごや大きなお尻で全体像がバレちゃいます。補正下着と同じ理屈です。
痩せてみえる着こなしは、スリムな人がするからカッコよく見えるもの。美容体重の基準に達するまでは、運動して、ダイエットして、悶々とした日々を耐えるのは致し方ありません。まるでボクサーのトレーニングみたいに孤独です。
だからこそ自分に打ち勝って、つらい思いを乗り越えたあとのおしゃれは格別なはず。隠す服よりも見せる服のほうが、流行りのショップには沢山売っています。何を着ても百倍楽しくなりますよ。