オーソドックスな防寒着として、ピーコートは19世紀からの歴史を持つ定番服です。もとはイギリス海軍やフランスの漁師たちが、冬の厳しい気象条件下でも作業ができるようにと、様々な機能を組み込んで作られたコートですが、日本では学生たちが制服の上に着ていることが多いですね。
ダウンコートと違って重みはありますが、流行に左右されない形は一生ものとして持っていられます。私のお気に入りはオールドイングランド(OLD ENGLAND)の紺色&圧縮ウール。大人向けフレンチトラッドを提唱しているこのブランドは、派手すぎないおしゃれさが上品ですし、素材と縫製を重視しているので長持ちします。
どんなスタイルにも合わせやすいコートですが、私はトラッドのテイストに、昔の外国映画に出てくるような懐かしさを加味してコーディネートするのが好きです。下の着こなしはその一例。
水色の千鳥格子のパンツと白いローゲージのセーターを着て、顔回りが暗くならないように真っ赤なマフラーを巻いてみました。靴はスエードのモカシンです。
雪が降るヨーロッパの漁師町をイメージして、ノルディック柄のニットベストを中に着るのも好き。シニアが可愛さをプラスしてイタくならないのは、幅広い年齢層に愛されている定番コートの強みです。GUの白いニットワンピースも似合いそうだなと、お出かけコーディネートが何パターンも頭の中に浮かんで、冬の楽しみが増えました。