今日の記事は趣向を変えて、ファッションのカタカナ英語から離れますね。心の在り方をアップグレードしてくれる美しいモノのお話です。
静岡のお友達が2023年の新茶を送ってくれました。世界各国に完全無農薬栽培のお茶を輸出しているお店が仕立てた、超格別な「玉露」だそうです。
お茶の王様と呼ばれる玉露は、とろけるように濃厚な旨味と甘みが特徴の高級緑茶で、年に1度しか収穫できません。一番茶の新芽が伸び出した頃から、寒冷紗(かんれいしゃ)と呼ばれる布で覆って直射日光を遮り、20日ぐらい経ったところで柔らかい葉を手摘みします。
玉露は一般の煎茶とは違い、入れ方も昔からの作法に倣って、手間暇かける必要があるんです。そのための茶器もあり、我が家では備前焼の玉露茶器セットを使っています。
上のセットは、実家でひいきにしていた備前焼作家さんから購入したもの。個展を訪ねたときに使い方を教えてもらった記憶があります。器の裏側には陶印(作家のサイン)が入っており、大皿や花瓶、壺なども同じ作家さんの備前焼で揃えました。
玉露の入れ方でいちばん大事なポイント。茶葉を急須に入れたらすぐお湯を注ぐのではなく、沸かしたお湯を湯冷まし用の器に入れて、温度が50~60度ぐらいになるまで冷まします。
お喋りをしながら時どき湯冷まし器を揺らし、ベストなタイミングを図って、じっくり丁寧に入れるのが作法。一人で過ごす午後でも、鏡のような水面に映った景色を眺めながら、温度が下がっていくのをのんびりと待つ時間こそ、玉露茶器の醍醐味です。
急須にお湯を注いだ後はミラクルで、深緑の葉がだんだん鮮やかなグリーンになっていきます。
普段のお茶みたいに1回で終わりじゃないので、2回目、3回目を味わうためにも、湯飲みには最後の1滴まで注ぎ切ります。
玉露用の湯飲みですから、サイズは手のひらに収まるほど小さいのですが、少しずつ舌の上で転がしながら飲むのが美味しい。紅茶やコーヒー以上に繊細で、日本の食文化が海外で爆発的な人気になっている理由が分かります。この店の玉露はフランスのコンクールで受賞したそうですよ。
私は雑貨や食器を百均では買いません。他のショップよりも優れたアイテムなら別ですが、百均でこんなものが手に入るんだ~的なものを雑多に並べると、生活感が丸出しのチマチマした部屋になるからです。心がダウンサイジングされて、○○人の銭失いで仕事運、金運も下がる気がする…。
身の回りには上質でセンスの良いものを置いておくのが、還暦を過ぎてからの嗜好になりました。このブログに何度も載せているお気に入りのサブスク、 ポストに届くお花の定期便bloomee は、2019年から長続きしています。
1か月に2回の契約をしている550円(税込)の小さな花束。安いから選ぶんじゃなく、上質だから選んでいます。
このサブスクが始まった当初は送ってくるお花屋さんもバラバラで、見るからにNGな花束もあったのですが、今はグレードが均等化されています。真夏でも2週間は持ってくれるのは、生きのいいお花を選んで送ってくれるからでしょう。
今週は、ひまわりとスプレーマムの黄色が可愛い花束。ポイントを溜めて、ミニブーケに合う花瓶もブルーミーで入手しています。
毎日とんでもない猛暑が続きますが、エアコンを効かせてのティータイムは天空にいる気分。ベランダにはスズメが遊びに来るし、まだウグイスも鳴いています。
日本のおひとりさまは無駄遣いできる身分ではないので、ふらふらと出歩く外食は控え、医療費が嵩まないように食生活は栄養のバランスに気を配っています。でも必要なものにはちゃんとお金をかけていますよ。
ファッションに関して、これまでの悪癖だったプチプラ集めから脱出! 体型さえキープすれば一生着られる適正価格のブランド SOÉJU(ソージュ) にシフトして、クローゼットが一新されていくのが最高の楽しみになりました。小奇麗で上品でいるために、心のアップサイジングは続いております。