不良がかった中年男性でファッショナブルな人を「ちょい悪おやじ」と呼ぶのが流行しました。雑誌「LEON」から生まれた言葉だそうですが、私に大人の粋を教えてくれた故・デザイナー氏は、毎回のように紙面に登場していたのを思い出します。
ちょい悪オヤジがいるなら、ちょい悪オババは? もとい、ちょい悪マダムを演出するコーデを考えてみました。比べやすいよう今回は、全てLEVI'S(リーバイス)のモンローデニム、701をベースにします。華やかなりし昭和には、イケてるアイテムとしてジーンズが主流でしたからね。
LEVI'S®MADE&CRAFTED™ 701 セルビッジ MEDIUM STONEWASH
リーバイスは501も履きましたが、女性にはやっぱり701。ユニクロとGUの神デニムが人気でも、シルエットの美しさはマリリン・モンローが証明してくれた701に勝るものはありません。
ではちょい悪マダムコーデ、まずは定番の白いコットンシャツから。ドゥクラッセ(DoCLASSE )で去年ゲットした「ストレッチコットン・グログラン使いシャツ」を着ました。どこにちょい悪の工夫をしているか分かりますか?
いちばんキメやすいのはサングラス。ポール・スミスの、レンズがワイン色のサングラスをかけました。同系色でダークレッドのパンプスを足します。
絶対に避けたいのは、ベルトをすること。今はベルトなしでジーンズを履くのが流行していますし、ここにバックル付きのベルトをした分には、バブル期の名残りになってしまいます。
ちょい悪マダム、次のコーデはトップスをブラックに。ジルサンダーのカシミアニットを着ました。アクセサリーはパールのネックレスですが、短くつけるとババくさくなるので、ロングネックレスを二巻きして長く垂らしています。
シューズはレオパード柄。下品と言われそうな柄ですが、顔から遠い場所に持ってくるほど悪目立ちしなくなります。ケバさを外したローヒールで、フィットフィット(fitfit )で買った「撥水バレエパンプス」。現在は私が買ったときよりマイナーチェンジされて、オープントゥになったようです。
カジュアルダウンしても、ちょい悪マダムは可能。ドゥクラッセ(DoCLASSE ) でオレンジに惚れて買った「イタリア糸・アルパカ混セーター」を着ました。ただし普通に着ては、派手な色のセーターを着ただけのおばさんになります。加えた工夫は何でしょう?
カチューシャ代わりにしたのは、べっ甲フレームのMAXMARAのサングラス。セーターの手首にも、べっ甲のバングルを付けました。同系色の差し色として、GUの「リブハイネックセーター」ダークブラウンを肩掛けしています。マフラーの代わりに、セーターONセーターは便利ですよ。
こうしてちょい悪マダムコーデは、手持ちのアイテムでどんどんバリエーションが広がります。ただし忘れちゃいけないのは、どこかに上質なアイテムをプラスすること。サングラスでもアクセでも、「おしゃれを意識してる!」と思わせたら勝ちです。